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How to get the camera parameters from OpenGL perspective/modelview matrix? (2)

モデルビュー行列からカメラのパラメータを計算する.

modelview matrix は model に作用する matrix も含んでいるので,シーンがスケール,移動,回転されていたりするとその効果が含まれている.これをmatrixの情報のみを使って分離する方法はない.そこで,ここではシーンに対するtransformation matrix は Identity matrix, つまり全てはカメラの効果としてカメラのパラメータを抽出する.もし,シーンに対する効果が分離されているようなレンダラと OpenGL レンダラを併用する場合には,この transformationmatrix を undo する必要がある.

modelview matrix は以下のような成分になっている.この成分の詳しいことに関しては私の以前の blog(http://shitohichiumaya.blogspot.de/2011/01/what-matrix-glulookat-generates-1.html)を参照のこと.
\begin{eqnarray*}
 \left[
  \begin{array}{cccc}
   x_x & y_x & z_x & 0 \\
   x_y & y_y & z_y & 0 \\
   x_z & y_z & z_z & 0 \\
   -(\vec{x} \cdot \vec{e}) &
    -(\vec{y} \cdot \vec{e}) &
    -(\vec{z} \cdot \vec{e}) & 1 \\
  \end{array}
 \right]
\end{eqnarray*}
4行を \(a,b,c\)で置きかえるとこの行列は以下のように書ける.
\begin{eqnarray*}
 \left[
  \begin{array}{cccc}
   x_x & y_x & z_x & 0 \\
   x_y & y_y & z_y & 0 \\
   x_z & y_z & z_z & 0 \\
   a   & b   & c   & 1 \\
  \end{array}
 \right]
\end{eqnarray*}
この行列には既にカメラの basis があるので,問題は視点の位置である.これは4行の1-3列だけを取り出して行列表示する.(ここでは行列とベクトルをカラムベクトル表示 \(\vec{x}, \vec{y}, \vec{z}, \vec{e}\)している.)
\begin{eqnarray*}
 \left[
  \begin{array}{ccc}
   & & \\
   \vec{x} & \vec{y} & \vec{z}\\
   & & \\
  \end{array}
 \right]
 \left[
  \begin{array}{c}
   \\
   \vec{e} \\
   \\
  \end{array}
 \right]
 & = &
 \left[
  \begin{array}{c}
   a \\
   b \\
   c \\
  \end{array}
 \right]
\end{eqnarray*}
であるから,
\begin{eqnarray*}
 \left[
  \begin{array}{c}
   \\
   \vec{e} \\
   \\
  \end{array}
 \right]
 & = &
 \left[
  \begin{array}{ccc}
   & & \\
   \vec{x} & \vec{y} & \vec{z}\\
   & & \\
  \end{array}
 \right]^{-1}
 \left[
  \begin{array}{c}
   a \\
   b \\
   c \\
  \end{array}
 \right]
\end{eqnarray*}
が視点の位置となる.従ってプログラムの実装例は以下のようになる(C++).

/// get camera parameters from
/// the OpenGL modelview matrix
///
/// \param[out] eyepos  eye position
/// \param[out] viewdir viewing directio
/// \param[out] updir   up direction vector
void gl_get_camera_parameters_from_modelview_matrix(
    Vector3d & eyepos,
    Vector3d & viewdir,
    Vector3d & updir)
{
    GLdouble mat[16];
    glGetDoublev(GL_MODELVIEW_MATRIX, mat);

    Vector3d xdir(0.0, 0.0, 0.0);
    Vector3d ydir(0.0, 0.0, 0.0);
    Vector3d zdir(0.0, 0.0, 0.0);

    xdir[0] = mat[0];  ydir[0] = mat[1];  zdir[0] = mat[2];
    xdir[1] = mat[4];  ydir[1] = mat[5];  zdir[1] = mat[6];
    xdir[2] = mat[8];  ydir[2] = mat[9];  zdir[2] = mat[10];

    // This is a, b, c components.
    Vector3d bvec(-mat[12], -mat[13], -mat[14]);

    Matrix33d basis_mat(xdir[0], xdir[1], xdir[2],
                        ydir[0], ydir[1], ydir[2],
                        zdir[0], zdir[1], zdir[2]);
    // This matrix should not be singular.
    // invert() gives matrix inverse.
    basis_mat.invert();

    eyepos  = basis_mat * bvec;
    viewdir = -zdir;
    updir   =  ydir;
}


ここでも簡単のためにエラーチェックをしていないが,個人的にはいくつかのassertion はしておきたい.

まとめ

ここでは,perspective 行列からカメラの perspective parameter を取り出す方法と,modelview 行列からカメラの位置や向きを取り出す方法について述べた.このようなことを計算することはあまりないかもしれないが,どうやって計算するのか興味のある人には面白いかもしれない.

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