Sunday, May 26, 2013

私は教育がほぼ唯一世界を良くする可能性と信じています.一緒にやりませんか.


この手紙は,先日私が以前一緒に東北大震災の津波の募金活動をした友人に送ったものです.


皆さん.

おげんきですか.長いことお会いしていませんね.

私は今出も東北の津波の被害の人達のことを気にかけています.しかしほとんどの皆さんにはもう古い話でしょう.そうであれば,この手紙を読む必要はありません.既に次の何かに挑戦していらっしゃることだと思います.

でも,また気にかけている方,ようこそ.ついに私は一つの考えに至りました.

おにぎりの活動中,片親,両親をなくした子供達が学校で授業についていけないという記事を読み,それがなかなか頭を離れませんでした.私が子供達への支援を固執していたことを覚えていらっしゃる方々もいるかもしれません.

私は教育こそが唯一世界を良くする可能性のあるものだと信じています.教育さえしていればいいというわけではありませんが,私には教育なしでは未来を見ることが難しいのです.しかし言うのは簡単,実際に何をしたらいいのか長いことわかりませんでした.数ヶ月前に,私は同じような考えを持ち,しかし,方法を持っている人達の活動を知るに至りました.彼らは既にそのためのシステムを作成し,世界の誰もが無料で利用することができます.しかし,彼らは助けを必要としています.

その組織はカーンアカデミーと言います.その趣旨は,次のようなものです.「カーンアカデミーは現在その使命を実行中の組織です. 我々は営利企業ではありません. 世界レベルの教育を誰にでも, どこにでも無料で提供することによって教育そのものをよりよくすることが我々の目的です.」私はこのシステムを利用して4ヶ月ほどですが,とてもすばらしいと思います.今,私はここで生物学,歴史,そして数学の授業をとってほぼ毎日学んでいます.ただ一つ残念なことは,英語のシステムしかないことです.しかし,先月からこのサイトの翻訳活動を誰もが協力できる環境が整いました.

このシステムを利用している人達は何百万人を越えています.このシステムが日本やドイツの子供達も利用できたらいいと思いませんか.私にとってはこのシステムが英語であるが故に利用できないというのは悲しいことです.私はかつでの Berlin で語学を学んでいた友人が,翻訳によって人々がより良く理解できることのすばらしさを言っていたことを羨しく思いました.それが今私にもできます.

この活動は長く続けることが重要です.一度のパーティではありません.しかし,これは長期に渡って世界にインパクトを与えるものです.私は既にそのインパクトを受けました.私は一日30分ほどしかこの翻訳をしていませんが,できるだけ毎日続けるようにしています.しかし,思ったほど簡単な仕事でないことがわかりました.もしあなたの誰かが参加して下されば,ゴールが近くなることは確実です.

カーンアカデミーについてもし興味を持たれたら,その創設者がビル・ゲイツに紹介されたビデオが以下にあります.(日本語字幕あり)
http://www.ted.com/talks/salman_khan_let_s_use_video_to_reinvent_education.html

カーンアカデミーを利用している学校の先生のインタビューがここにあります.(日本語字幕あり)
https://www.khanacademy.org/coach-res/KA-in-the-classroom/classroom-vision/v/why-use-ka

カーンアカデミーのサイトです.
https://www.khanacademy.org/

そしてどうやって翻訳の仕事に参加するのかを以下に説明しておきます.これは日本の子供達のために限りません,私はドイツ語への翻訳にも参加しています.
  1. https://crowdin.net/join へ行き,Crowdin account を作成します.
  2. "Edit Profile" の下で "Assistance Languages." を選択します.
  3. https://crowdin.net/project/khanacademy をクリックし,言語を選択します.
  4. 緑の "translate" ボタンをクリックし,次のページに行きます.
  5. 翻訳開始!

もしあなたがたの誰かが興味を持って20分間カーンアカデミーのビデオをご覧下さったらそれだけでも僥倖です.どうです,面白いとは思いませんか.

どうもありがとうございます.


Monday, May 20, 2013

Fascist hunter

Kilgore Trout ほど有名ではないが,売れないことに関してはおそらく同等の友人が書いた小説に「Fascist hunter」というものがある.



Umaya は Fascist hunter である.Fascist hunter は「真のFascism」と呼ばれる人々をみつけ逮捕する賞金稼ぎである.真のFascistたちをみつけることは困難である.通常彼らは普通の市民と見分けがつかない.それに手を焼いた各国政府は真のFascist達とその組織に賞金をかけている.真のFascistは組織立っているらしい.Umaya の世界では人々は生存時間に税金を払う必要があり,支払いがとどこおると,suspend されてしまう.ただし,5年に1年は税金を収める必要がない.彼は一度事業に失敗し,4年間冷凍睡眠させられていた.

彼は自己の幸福の追求のために,手っ取り早い収入として,危険はあるがハンターとなることを選んだ.ハンターたちは思想強化装置を脳に埋めこむ必要がある.なぜなら,真の Fascist 達は洗脳をすると信じられているからである.ハンターのうちで真の Fascist 達の仲間になるものが絶えない.この装置は,個人の自由と個人の幸福の権利こそが最重要なものであるということを脳に感じさせ,洗脳に抵抗することができる.

真のFascistたちは,普通の市民に見えて,時に市民を殺害することがある.今回犠牲になったのは,巨大電力会社の役員と農作物の種を生産するバイオ会社の主任研究者である.

Umaya は苦労の末,真のFascist の一員と思われる Leuko という医師に接触することに成功する.彼は身分をいつわり,真のFascist に興味のあるふりをしている.Leuko とその友人達はなかなか正体を示さない.Leuko たちは,学校を尋ね子供達に生物学を教えたりしている.Umaya は一度,Leuko の公開授業に呼ばれる.Umaya は彼らが公開の授業で何か洗脳をしていないだろうかと疑う.授業では細胞の増殖の話がある.子供達は興味深く Leuko らの話を聞いている.細胞はあまりに増殖すると,増殖を自分で抑制したり,あるいは自分自身に異常をみつけると Apoptosis という自殺をする.それによって他の健康な細胞を生かすのである.細胞自身が自分の食べたいだけ食べ,自分の増えたいだけ増殖する異常を示すことがあり,それを癌と呼ぶ.などという話である.Umaya は授業での洗脳活動の痕跡を見い出すことができない.

Umaya はいかにしたら,Leuko が真の Fascist たちの一員であるかどうかわかるか考えるが,ある時深入りしすぎて囚われてしまい,彼の思想強化装置は除かれてしまう.しかし,Umaya は洗脳は受けない.

Leuko は彼らの活動の真意を説明する.Real fascism は実は非営利の企業である.その目的は人類の種の存続である.人類全ての生存と,個人の幸せの追求は時に矛盾する.個人が楽をするためにエネルギーを無制限に利用し,代替エネルギーを開発しなければ,子孫はエネルギの枯渇に直面し,人類は滅亡の危機に立つ.個人の権利を無制限に追求するのは,まさに癌細胞と同じである.DNA がfascist の祖であった.DNA は自分とそのコピーの利益のみを最大化する.Fascismは その範囲を広げてきた.細胞,個体,家族,部族,国家,会社.個人の幸福を追求することも Fascism の一種であり,しかしそれは単に範囲が狭いだけである.

彼らはその名の通り,真の Fascist なのだ.彼らは人類という種のために活動しており,そのためには個人の幸せを追求する権利を二番目に置くのである.かつて Fascist たちは特定の国の特定の人達の利益のみを考えていた.彼らは真のFascist ではない.真の Fascist たちは国,人種,宗教を問わず,人類全体の利益のみを考えているのだ.この世界では個人の自由と幸せになる権利はもっとも重要なもので,ある組織のためにそれらが犠牲になる fascism はタブーである.Fascism は次の段階に入っている.それは人類全体という組織を優先する考えである.そして Leuko は言う,我々の Fascism は第三段階目に入った.それは人類だけではなく地球に住む生命全体の幸福を追求する段階に進むところである.いつかこれが宇宙全体を考えるところまで発展するであろう.この Fascism は悪なのか,Umaya にはわからなくなった.

「真の Fascism にようこそ.」



私は内容はユニークで面白いと思った.Fascism というと考えることもなしに悪であり,それについて考えることがタブーであったりもする.私は自分自身がこの「思考停止」に陥いっていたことに気がついたので,その意味で興味深いと思った.

しかし,終わりが Kilgore Trout の小説「ドッグハウスにようこそ」を思い起こすので,それはやめた方がいいのではないかとBilly に話した.彼は,「ドッグハウスにようこそ」を読んだら誰でもこういう終わり方を一回はやってみたくなる.でも,最後の一文は出版する時にはなくそうと思う.ということである.

Saturday, May 4, 2013

選択されない男


Kilgore Trout ほど有名ではないが,売れないことに関してはおそらく同等の友人が書いた小説にこんなものがある.SF なのかロマンなのかちょっとわからない.タイトルは「選択されない男」である.

主人公はそこそこ成功しているビジネスマンである.しかし,彼は見た目には魅力的であるが,女性に関してはうまくいった試しがない.実は母親も彼の姉妹達も彼とは距離を置いていた.
 ビジネスの世界での成功はあまり彼に喜びをもたらさない.何が彼に喜びをもたらすのか,様々な趣味を試し,世界を見てまわり,結局彼の町に戻ってきて考えたのは,子供に何かを教えるということだった.彼は教育以外に世界を良くする方法をみつけることができなかったのだ.
彼は彼のビジネスをやめ,彼の財産をはたいて小さな学校をつくる.彼は彼の夢を追いながら,それを共有してくれるパートナーを探すが,やはり上手くいかない.彼が素敵だと思った女性は常に同じ答えを彼に返す「あなたは素敵で,私はあなたを好きだけれども,それは友達としであって,人生を共有するのは何となく正しいことではないと思うの.」 
ある日彼は Berlin の白熊の話を目にする.Knut という熊は母親から見捨てられる.また,複数の雌熊と暮らすが,つがいをつくることはなかった.その熊が溺れて死に,彼は脳の病気であったらしいということがわかる.ある動物学者は私見としてではあるが,これが原因で母熊から見捨てられ,雌熊もつがいをつくらなかったのではという仮説を述べていた. 
彼はそれを見てあることを思う.彼も脳の病気を持っている.女性達はそれを感じるのだ.彼は自分の子供を持ち,その子供に世界を教えることを夢見ていたが,それがかなわないと考える.そして,ある日,部屋を黒いテープで密封して死んでしまった.

この話における選択とは natural selection である.natural selection で選択されない男の話である.概要では上手く伝えられないが,主人公の苦しみは,誰にも受け入れられないまま生きることの苦しみであった.主人公の脳の問題は特殊で,女性達はそれを直感的に感じてしまうのだ.彼の魅力は認めているが,ただただ「何か正しいことではない」と感じるのだ.彼は人類のために生きるが,自然選択からは外されている.これは思考実験としては面白いかもしれないが,私は話としては面白くないと思った.

そこで私は Billy (この話の著者)に問うた.「生きているのはいいことではないのか.」彼は答えた:「苦しんで生きることには価値があるのかわからなかった.ある主の depression の患者が感じるように,彼は悲しいというわけではない.ただ,喜びや興味を感じないことが苦しみとなっていたのだ.その人に私はそれでも生きろとは言えなかった.」私は驚いた.Billy がある種の心理療法を受けていることを一度聞いていたからだ.しかし,命はそういうものではないのかもと思うと言うと,彼は続けた.「この結末は確かにあまり良くないと思っている.出版されているわけではないし,その見込みもないんだが,できれば変えられないかと思う.でも,今はこの結末しか見えないんだ.」

Billy は言う「誰にも受けいれられないまま生きるほど強い人間はいない.生きていた方がいいとは簡単に言える.私にはどんな結末がいいのかわからない.」

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記憶漏れ


Kilgore Trout ほど有名ではないが,売れないことに関してはおそらく同等の友人が書いた SF 小説にこんなものがある.ここに書かなければおそらく誰も知らないままであろうから,本人の許可を得て概要をここに記す.本のタイトルは「記憶漏れ」である.

この小説の主人公は,生まれかわりを研究している.その世界では生まれかわりと呼ばれているが,実際には記憶の共有であることがわかってきた.主人公は二人の過去の記憶を持つ人もいることを発見する.
ある日,主人公自身が,自分の娘と一部の記憶を共有していることに気がつく.つまり記憶の共有は過去の人間である必要はない.ある日,彼の妻と娘が宇宙飛行中に事故にあう.娘との最後の記憶の共有は彼に一つの仮説を与える.それは世界が現実の世界ではなく,仮想世界のシミュレーションであるというものである.悲しみの中,他人からは狂ってしまったと思われながら,彼は,この世界のシミュレーションに何らかのバグがあり,それが人の記憶のリークとして観測されるというものをつきとめ,それを利用して娘と妻をとり戻そうとする.
仮想世界についてはいろいろな SF がある(魔法が使えるシミュレーション世界や,タイムマシンが使えるシミュレーション世界など)が,生まれかわりはシミュレータのバグであるというのは面白いと思った.

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