Tuesday, November 25, 2014

あわせるの意味: Part 1

人は言葉を使って考えるので,考えたことをプログラムにする私にとっても言葉は重要なものです.1つの言葉が状況によって様々な意味に使われることはよく見られます.それはある種の冗談,洒落というものがあることからもわかります.あるいは基本的な言葉が文脈によって意味が変化するというのも普通であり,それが人間には普通であるようです.たとえば「上げる」と言うことばは,「地面に対して高い方向に移動する」ということもあれば,ものを贈る時に他人を尊敬する意味で相手を上として,「上げる」ということもあり,またコンピュータで「ファイルを上げておく」とするとファイルをどこかのサーバーにアップロードするというふうにもあります.声を上げるというのは物を動かすのではなく,意見を言うという意味です.同じ「上げる」という言葉でも実際に行うことは違います.

このようなことは1つの言語だけで考えているだけでは気がつきにくいものですが,外国語を学んだことのある人は翻訳という作業を通して母国語と外国語の両方の奥深さを新たに知ることが多いでしょう.辞書には普通複数の意味が書かれています.文学,特に詩では1つの言葉を2つの意味として使うことで奥深さを持たせるということが重要となっています.1984 のNewspeak では人民の思考を制御するために言葉の意味を制限する描写があります.またコンピュータ言語を学んだ人ならば例えば overloadingなどの概念で同じ名前の関数が異なる実装となることから人間が言葉に複数の意味を持たせていることに気がつくことができます.数学を学んだ人は同じ演算子記号の意味が様々な操作になることにも気がついているでしょう.

プログラミング言語や数学を学ぶ時,そこには文学的なものを感じる人達はいくらかいらっしゃると思います.ルイス・キャロルやチョムスキーのような言語と数学の両方にいる人達は2つの異なる物に得意なのではなく,そこにあるのは1つのものだと私は想像しています.

この1つの言葉が様々な意味を持つことから,自分の言っている言葉が本当はどのような定義なのかを考えることは重要です.最近そのことを感じる機会があったので次回はそれについて続けます.

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