Thursday, April 23, 2015

ドイツにおける機会不均等(差別)の扱い (1)

2013 年 9 月 5日,私はあるバス停で暴漢に襲われ,救急車で運ばれました.

その日,差別問題に対する私の見方に変化がありました.少なくともその問題について多少は考えるようになったのです.私は互いに憎しみあうよりも,互いに協力することを良しと思います.

その日以来私にはこの問題を解決したいという小さな動機がありますが,しかし私のハートは教育にあるのです.私は教育がこの世界を良くする可能性であることをのんきなほど(とおっしゃって下さってかまいません) 信じています.ですから,私のメインのプロジェクトはいつも教育関係です.しかし,差別問題は私のどこかにひっかかっています.それでいくつかのサブ・プロジェクトが生まれました.

この記事はそのうちの1つです.私は友人達に,ドイツでは差別の問題はどのように扱われているのかを尋ねました.

その調査の結果をこのブログ上で何回かに渡って書いていきます.

はじめに

このレポートは機会不均等問題がどのようにドイツで扱われるか,特に会社や大学でどのように対処されるのかについて紹介する.また,本報告書中では機会不均等問題と差別問題は基本的に同じ問題を異なる言葉で言いかえたものである.公式文書中では機会不均等問題と呼ばれることが多いようである.

まず,第 2 章でこれに関連するドイツの法律を概観する.ドイツ基本法では人間の尊厳が最も重要なものである.そして,差別は他の人の尊厳を傷つける可能性があるが故に差別は罪となる.

第 3 章で差別に関するヨーロッパにおける歴史的背景を概観する.

第 4 章では,差別はどのように対応されるかを報告する.ドイツでは10,000以上の住人のいる街には給与を支払われる機会均等の監視人が必要であり,これが監視の任を負う.また,差別は基本的に重罪であり,警察もこれに対応しなくてはならない.

第 5 章ではドイツの会社における対応を報告する.差別は違法なことであるからドイツの会社自身もこれに対応する必要がある.これに対する組織の1つは Betriebsrad (日本語の正式な訳は不明だが,たとえば労使協議会) がある.Betriebsrad はそれぞれの会社内の組織であり,これは会社内の問題に対応する場合がある.また,会社を越えての組織としてはその業界を代表する労働組合も差別に対処する.

第 6 章ではドイツの大学における対応を報告する.ドイツの各大学には機会均等問題に対応する責任者が給与付きで置かれる.これは大学の規模によって形態が違い,大きな大学ではオフィスのある場合もある.

第 7 章では何が差別となるかの例や,実際の組織の例,報道例について報告する.

なおこの報告は最初に英語で行なわれた.その日本語への翻訳は報告者が行なっているが,報告者は法律用語などの専門家ではないために日本で確立した翻訳ではないかもしれないことをお断りしておく.その場合でも元のドイツ語は報告書中,あるいは参考文献から参照できるようにしてある.

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